【マキコミヤの祭り2022・LC哲学カフェ】「出会いとつながり」について考えてみる――オムニバス型哲学カフェの試み

ジム・ジャームッシュ監督の「コーヒー&シガレッツ」というオムニバス映画があります(アメリカ、2003年)。2人か3人程度が一緒にコーヒーを飲み、タバコを吸って雑談しているだけの短編が、計11作。「コーヒーとタバコ」以外には特に一貫性のない様々な光景、様々な会話が、モノクロの画面で映し出されて緩やかに流れていく、そんな心地よい好作です。


公開当時、確かこの作品は映画館で観たはずで、それからずいぶん時間も経って、作中の会話の内容も忘れるべくして忘れてしまいましたが、もし11の会話が一つのテーマを共有していたならば、と想像してみたくなります。一つのテーマをめぐる11の対話、11の短い哲学カフェ……映画作品としては台無しかもしれないにせよ、哲学カフェの新しい試みとしては、きっと面白いはず。同じ時間、同じ場所を共有して対面で行われるのが、一般的な哲学カフェの形であるとして、異なる時間、異なる場所での会話を、まるでオムニバス映画のように並べてみることで、やや風変わりな対話の空間が生まれるのではないか……。


……というわけで、今年のマキコミヤの祭りに乗じて、やってみます。具体的な開催方法は、下記の通り。


「出会いとつながり」をテーマに、事前に複数の会話を録画・録音。マキコミヤの祭りの期間限定で(2022年7月17日から22日まで)、YouTubeで公開します。自由にご視聴下さい。

https://www.youtube.com/channel/UCu3PTnOlN5_a0KupiNruQmg


②マキコミヤの祭りの期間中、下記の投稿フォームで、「出会いとつながり」をテーマにコメントを受け付けます。動画での会話に関する質問・コメントでも、動画に無関係なコメントでも、何でも構いませんので、気軽に投稿して下さい。投稿は匿名で、何回投稿しても可。

https://forms.gle/uCcTtAc9xAND6LGr7


投稿していただいたコメントの内、「YouTubeの動画やブログなどで公開してもよい」と同意していただいたものに関しては、祭りの期間中に何らかの仕方で公開する予定です。公開方法などについては、コメントの数なども確認しつつ、これから検討します。(本当は、これらのコメントに応答するための哲学カフェを、祭りの期間中に開催したいところなのですが、ちょうど定期試験の時期に重なっているため、開催は困難……?)


このブログ記事の執筆時点で、鋭意、①の動画・音声を収集しているのですが、なかなか「出演者」が見つからず、11個には程遠い、という状況……。動画・音声などを広く募集する、という方法も考えられるものの、まずは第一回目の試みとして、今回は身近な範囲で動くことから始めさせて下さい。


なお、今回の「哲学カフェ」の形式、とりあえず「オムニバス型」と呼んでおきますが、もっとよい呼び方がありそうな気もします。諸々、ぼちぼち考えていく、ということで。


以上、はじめての試み、しかも完全な見切り発車で、不手際ばかり、至らないところばかり、となるのは目に見えているのですが、見守っていただければ幸いです。どうか、よろしくお願いいたします。

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